入れ歯について About dentures
入れ歯は総入れ歯と部分入れ歯の2種類に分けられます。歯の欠損箇所に対して入れ歯を入れることで、機能面の回復を図り、お口の中を安定した状態に保ちます。失った歯をそのままにすることは見た目に影響が出るほか、物がうまく噛めずに食事が楽しめなかったり、消化不良を引き起こしたりするだけでなく、うまく発音できないなど、生活にさまざまな支障をきたします。さらに、虫歯や歯周病の発生リスクを高め、ふたたび歯を失ってしまうリスクを高めてしまうことになりかねません。
近年はインプラントなど欠損歯への高度な治療法が普及していますが、全身疾患がありインプラントが適さない方や高齢の方、コストの面からも入れ歯を選択することもあるでしょう。新しい入れ歯の場合は、頬や舌が慣れていないので、はじめは柔らかいものや小さく切ったものを食べながら様子を見ていただき、調整をしていく必要があります。
当院では患者さまに合った精密な入れ歯を製作し、適宜調整を行いながら、快適な食生活を送って頂きたいと思っています。
入れ歯のメリット・デメリット
merit メリット
- 手術が不要
- 保険適用で治療できる
- 1本から広範囲の欠損に対応できる
- 治療期間が短い
- 取り外しができるため口腔内がケアしやすい
demerit デメリット
- 慣れるまで時間がかかる
- 見た目が良くない
- 調整が必要
- 硬いものが食べにくい
type 入れ歯の種類
保険適用の入れ歯はもちろん、審美性や機能性を重視したい方のために保険適用外の治療にも幅広く対応しております。予算やご希望にあわせて、最適な入れ歯の種類をご提案いたします。
金属床義歯 metal dentures
金属床義歯は、主要部分が金属で作られた入れ歯です。保険適用で作成する一般的な入れ歯は、床部分がピンク色のレジン製のものであり、強度を確保するために厚みを持たせる必要があります。そのため違和感が大きいですが、金属床義歯は床部分を薄くできるため装着時の違和感が少なく、熱伝導性に優れているため美味しく食事が楽しめるといったメリットもあります。
さらに、丈夫で壊れにくく、入れ歯であることがわかりにくい点も特徴です。
アタッチメント義歯 attachment denture
部分入れ歯であるアタッチメント義歯は、特殊な装置「アタッチメント」を用いて取り付ける入れ歯です。保険適用の一般的な部分入れ歯はバネを用いて装着しますが、アタッチメント義歯はバネを使用しないため審美性に優れています。
また、アタッチメントによって入れ歯がしっかりと固定されるため安定性が高く、噛み心地も得られる点がメリットです。
スマートデンチャー（ノンクラスブデンチャー） smart denture
スマートデンチャー（ノンクラスブデンチャー）は、金属のバネを使用しない審美性に優れた部分入れ歯です。歯に引っかけるための固定パーツを歯ぐきの色に近いピンク色のプラスチックで作成しているため、見た目への影響がほとんどありません。
また、フィット感は高く、内側には金属プレートを使用しているため耐久性に優れており、装着時の違和感も少ないといったメリットがあります。
レジン床義歯 resin dentures
レジン床義歯は、保険適用で作成できる一般的な入れ歯です。歯科用プラスチック樹脂を使用し、保険適用で安価に作成でき、修理しやすいといったメリットがあります。
一方、強度を確保するために床部分に厚みを持たせるため違和感が大きく、プラスチックなので熱を感じず、汚れやすい点がデメリットです。
flow 入れ歯の治療の流れ
カウンセリング
まずは、患者さまの現在の口腔状態やご希望をおうかがいし、入れ歯治療について細かくご説明いたします。患者さまに寄り添ってしっかりとお話しをお聞きいたしますので、入れ歯治療に関する不安や質問は、遠慮なくご相談ください。
基本検査
カウンセリング後、レントゲン撮影やCT撮影などを用いた基本検査を行います。歯を失った部位の確認や、現在お使いの入れ歯がある方はその状態も確認します。
治療計画・お見積り
ご希望や症状にあわせて、患者さまに合った治療計画を立てていきます。入れ歯にはさまざまな種類があるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットも丁寧に説明しながら、患者さまと一緒に治療法を決めていきます。
この時にお見積りも作成いたしますので、ご自宅でゆっくりとご検討ください。
入れ歯治療スタート
まずは入れ歯を製作するために、お口の型取りを行います。噛み合わせの位置も確認し、オーダメイドの入れ歯を作ります。
虫歯や歯周病の症状が見られる患者さまは、先にこちらの治療を行う場合があるため、ご了承ください。
入れ歯の完成・
装着・メインテナンス最終的な修正・調整が完了すれば、入れ歯の完成です。完成した入れ歯を装着し、ご帰宅いただけます。治療後もお口の健康を維持するためには、定期的なメインテナンスが必要です。
お手入れ方法のレクチャーや入れ歯を支える歯ぐきのチェック、クリーニングや入れ歯に関する相談も行っております。初めのうちは慣れないことも多いため、気になる点がありましたらいつでもお気軽にご相談ください。
Denture making 技工士の立ち会いによる
安心の入れ歯製作
歯科技工士が立ち会うことで、よりお顔やお口の中に合った義歯を作ることが可能になります。顎や筋肉の動き、噛み合わせや発音、笑顔のバランスなどを確認し、入れ歯製作に必要な細かい情報を収集します。
質の高い入れ歯は歯科医師と歯科技工士の連携が不可欠です。患者さまの理想・ご希望にあう入れ歯を製作しましょう。